2024年9月26日から9月29日まで幕張メッセで開催された東京ゲームショウにて、ソウルライクテイストで中国の開発スタジオ“S-GAME”より発売予定の『Phantom Blade Zero』を試遊プレイしてきました。
「Phantom Blade」シリーズは、プロデューサー・梁其偉(リャン・チーウェイ)が2006年~2010年の間に手掛けたインディーゲームであり、その独創的なアートワークとストーリーは大きな注目を集め、世界で累計300万ダウンロードを達成しました。
今回は、その続編である『Phantom Blade Zero』の本作の魅力を余すことなくお伝えしたいと思います。
ストーリー
暗殺者の主人公が、自身が所属する暗殺組織に濡れ衣を着せられ、重症を負います。瀕死の淵を彷徨っていた主人公ですが、そこを謎の治療師に救われ、その場しのぎの治療では66日しか持たせられず、タイムリミットの66日間で黒幕への復讐劇が幕をあけます。
公式曰く、中国の水墨画をモチーフにしたダークなアートワーク、ハイレベルにしてハイテンポなアクションデザイン、そして神秘的でありながらも奇抜な武侠の世界観。これらを融合することにより、定番の武侠作品に登場する「侠客」たちの孤独や反逆心、そして折れない心を「クール」に深掘りし、「カンフーパンク」とも呼べる新たなジャンルを確立したとの事です。
戦闘システム
「Phantom Blade Zero」は、独自のカンフーアクションとソウルライクな戦闘システムを組み合わせたアクションRPGです。プレイヤーは、高速かつスタイリッシュなカンフーの動きを駆使しながら、多彩な武器と戦術を使って敵に立ち向っていきます。
操作方法
ゲーム内では、プレイヤーは2つのメイン武器と2つの影殺武装という武器の計4つの武具を使用して戦うことになります。
基本の攻撃方法は、◻︎が弱攻撃、△が強攻撃の簡単な操作で、目を見張るような殺陣アクションが可能です。
戦闘の基本は自身の殺気ゲージ(スタミナ)を残しつつ、相手の殺気ゲージをどのように削るかが鍵になります。
戦闘中にL1ボタンを長押しすることで、主人公は「構え」状態に入り、この状態では、プレイヤーは敵の攻撃を自動的にブロックし、矢などの飛び道具も弾き返すことが可能です。
ただし、構え状態を維持するには殺気を消費するため、無闇に使うとピンチに陥ることもあります。敵の攻撃に合わせてタイミングよく弾くことで、殺気の消費を抑え、同時に敵の防御を崩すことができます。特に強敵との戦闘では、弾きのタイミングが勝利の鍵となるでしょう。
殺気コンボ
『Phantom Blade Zero』の戦闘では、「殺気コンボ」という特殊な攻撃が繰り出せます。通常のコンボ攻撃に加え、殺気ゲージを消費することで強力なコンボ技を展開し、敵に大ダメージを与えることができます。基本的なコンボはボタン操作で簡単に発動できますが、殺気コンボはより高いダメージを与えられるだけでなく、敵の殺気ゲージを削って防御を無効化する効果もあります。これにより、プレイヤーは戦闘中に絶え間ない攻撃を繰り出し、華麗なカンフーアクションを披露することができます。
幽歩(ゴーストステップ)
『Phantom Blade Zero』のもう一つの特徴的なアクションが「幽歩(ゴーストステップ)」です。敵の攻撃を防御や弾きで回避した後、瞬時に敵の背後に回り込むことができる特殊な移動技で、プレイヤーは一瞬で位置を変えて敵の隙を突くことが可能です。特に強力な敵や素早い攻撃を繰り出すボスに対して、ゴーストステップを活用することで、一方的に攻撃を叩き込むチャンスを作り出せます。これにより、戦闘にさらなるスピード感と戦略性が加わっています。
影殺武装
ゲーム内で特定の強敵を倒すと、彼らの持っていた武器を自分のものにし、それを「影殺武装」として使用できるようになります。この影殺武装は、各武器に固有の効果が備わっており、通常の攻撃よりも圧倒的なダメージを与えることが可能です。そのため、強力なボスや手強い敵との戦闘において大きな助けとなり、戦局を一気に有利に進めることができます。
しかし、影殺武装の使用には特別なリソースが必要で、無闇に使うと後で困ることもありそうです。
武器の切り替え
プレイヤーはゲーム中で2つのメイン武器と2つの影殺武装を、戦況に応じて瞬時に武器を切り替えながら戦うことで、連続攻撃やコンボを繋げていくことが可能です。さらに、武器を切り替えるたびに殺気を回復させることができるため、リズミカルな戦闘が求められます。さまざまな武器を使い分けることで、プレイヤーは自分なりの戦闘スタイルを見つけ、戦術を洗練させることができます。
現在の予定では、3種のタイプに別れた数十種類の武器、そして30個以上にも及ぶ強力な「影殺武装」を使うことができ、それらの組み合わせによってそのコンボの可能性は無限大に広がります。
奥義(パワーサージ)
ゲーム内では、各武器に「奥義」と呼ばれる究極の技が用意されています。奥義を発動するには「無垢なる殺気」という特別なエッセンスが必要であり、タイミングよく防御や攻撃を行うことで溜めることができます。奥義は非常に強力な技で、一度発動すれば戦局を一気に変えることも可能です。しかし、乱用するとプレイヤー自身の命を削る危険性もあるため、慎重に使う必要があります。
試遊プレイしての感想
今回の試遊プレイを通して感じたのは、『Phantom Blade Zero』が持つ独自の魅力と可能性です。ソウルライクの緊張感あふれる戦闘に、ハイテンポで爽快なカンフーアクションが加わることで、他にはないゲーム体験を提供してくれる作品だと感じました。武器やスキルの使い方次第で、プレイヤーごとにさまざまな攻略法を見つけられる点もやり込み要素が高く、長く楽しめるタイトルになりそうです。
さらに、ダークで奥深い世界観と中国の水墨画を取り入れたビジュアルデザインは、ゲーム全体の雰囲気を一層引き立てています。発売が待ち遠しい『Phantom Blade Zero』ですが、ぜひその世界に飛び込んで、あなた自身の戦いを体験してみてください。